卵性(らんせい)とか膜性(まくせい)とか
双子っていや、一卵性か二卵性かでしょ。そんな理解でした、僕。それ以外にもお腹の中の状態による膜性という分類があるなんて。
卵性
これは結構みなさんご存知じゃないでしょうか。
一卵性
- 一つの卵子に一つの精子が受精して、その後2つに別れた場合。
- 性別、血液型、DNAが一緒。DNAが一緒だから通常のDNA鑑定で双子を見分けることはできない(最近短時間で鑑定できる検査方法が開発されたそうです)。ただDNAは一緒でも指紋は違う。
- だいたいものすごいそっくりさん。
ちなみに僕は「一つの卵子に二つの精子が受精」した場合に一卵性になるのかと勘違いしてました。ごくごくまれにそういうことも起こるようですが、基本的には上記のとおりです。
二卵性
- 二つの卵子に、それぞれ別の精子が一つずつ受精した場合。
- 性別、血液型は違う場合がある(一緒の場合ももちろんある)。
- 言ってみれば同時に生まれる”きょうだい”なので、似てたり似てなかったり。もちろんDNAも違う。
一卵性も二卵性もなぜ起こるのかは諸説あるようですが、決定的にはわかってないようです。ただし、不妊治療や人工受精などをやっていた場合は、二卵性が生まれる確率は高まるようですが。
膜性
元気な赤ちゃんを産むにはこっちが重要。膜性のタイプによって危険性が大きく違ってくるからです。
赤ちゃんは絨毛膜(外側)と羊膜(内側)という膜に二重で覆われています。(実際はそれ以外にも膜があるんですがここではあまり関係無いので割愛)。この膜が赤ちゃんの人数分あるかないかによって膜性は三種類に分かれます。。
エコー検査によって妊娠12週目までに判断されるようですが、厳密に間違いない判断というのはできないようです。先生はエコーで見て赤ちゃんの入っている部屋(膜)の厚みや胎盤がいくつに見えるかなどで判断しているようでした。
二絨毛膜二羊膜(DD双胎、DDツイン)
- 一つの絨毛膜の中に羊膜が一つあり一人の赤ちゃんが入っている、それが二つある状態。つまり赤ちゃん一人ひとりが別々の絨毛膜と羊膜に覆われている。
- 胎盤は別々。
- 一卵性の約25%、二卵性の100%がこのタイプ。
- 単胎妊娠の3倍の危険性があると言われるが、それでも双胎妊娠のなかでは一番危険性が低い。
一絨毛膜二羊膜(MD双胎、MDツイン)
- 一つの絨毛膜の中に羊膜が二つあり、それぞれに赤ちゃんがいる状態。
- 胎盤は一つでそれを二人の赤ちゃんが共有している。
- 一卵性の約75%がこのタイプ。
- 単胎妊娠の10倍の危険性があると言われる。胎盤が一つなので栄養の偏りがでてしまい赤ちゃんに問題がでてしまうことがある(TTTS 詳しくはこちら)
一絨毛膜一羊膜(MM双胎、MMツイン)
- 一つの絨毛膜の中に羊膜が一つあり、そこに二人の赤ちゃんが入っている状態。
- 胎盤は一つでそれを二人の赤ちゃんが共有している。
- 一卵性の約1%がこのタイプ。
- 単胎妊娠の100倍の危険性があると言われる。胎盤が一つなので栄養の偏りがでてしまう問題(TTTS)が起こりやすいのはMDツインと一緒だが、さらに一つの羊膜に二人いるのでへその緒がからまったりして、栄養が滞ったりするという問題も起こることがある。
うちの子達は一卵性?二卵性?
判断が簡単な場合
- 赤ちゃんの性別、または血液型のどちらかが違ったら二卵性。
- 胎盤が一つ(MDツイン、MMツイン)と診断されたら一卵性(ただし胎盤の診断は間違う場合もあるそうなので100%ではない)。
判断が難しい場合
- 性別、血液型が同じで胎盤が二つ(DDツイン)と診断された場合。
DDツインは一卵性でも二卵性でもあり得るので、この場合は生まれた後にDNA鑑定するしかないようです。鑑定費用は数万円程度のようですね。
DDツインと診断された時の一卵性の確率
一卵性の双子を授かる確率は約0.4%だそうです。つまり出産1000回に4回。そして一卵性のDDツインは一卵性全体の25%だから一卵性の4回に1回がDDツイン。ということは出産1000回に1回が一卵性DDツインです。
それに対して二卵性の双子を授かる確率は約0.6%。そして二卵性は全てDDツインなので出産1000回に6回が二卵性DDツイン。
その二つを合わせて考えると7回DDツインを授かったら、そのうち1回が一卵性という割合。
DDツインと診断された時の一卵性の確率は約14%です。ほとんどの場合は二卵性のようですね。
思ったこと
膜性のことは知りませんでしたが、こっちのほうが重要ですよね。あと「間違いなく一卵性」と言える状態は少ないということも驚きでした。
三倉茉奈と三倉佳奈(通称マナカナ)は胎盤が別々のDDツインだったため、家族はずっと二卵性だと思っていたようです。後にDNA鑑定で一卵性とわかったとか。DNA鑑定がなかった時代だと「瓜二つだから」という材料だけで一卵性と判断されていたんでしょうね。
でも瓜二つだからといって必ずしも一卵性じゃないのが難しいところ。mioとyaeはそっくりなのに二卵性だそうです。
同じ遺伝子を持った人間が自分以外にもいる、ってなんか不思議ですよね。