MD、MMツインで起こる双胎間輸血症候群(TTTS)

どんな病気?

MD、MMツインでは一つの胎盤を二人の赤ちゃんが共有しています。通常はこの胎盤からバランス良く二人の赤ちゃんに血液が送られるのですが、このバランスが崩れる場合があります。

胎盤を共有している場合は、赤ちゃんAに送られた血液がその後赤ちゃんBにも送られる、というような赤ちゃん間での血液の行き来がしばしば起こります。だからといってすぐにTTTSになるわけじゃなく、その血液の行き来のバランスが悪くなった時にTTTSとなるんですね。

Aから血液を受け取る側のBは血液が多くなりすぎて心不全などの危険性が増し、血液を送る側のAは発育不全などの危険性が増します。

MD、MMツインの約10%に発生する、決して珍しい病気ではありません。

危険性は?

治療をしなければほとんどの場合、両方、または片方の赤ちゃんに、死亡・後遺障害が起こります

原因は?

実は原因はいまいち分かってないそうです。だから発症を予防することはできません。でも発症に早く気付ければ治療して赤ちゃんを助けることが可能です。MD、MMツインの場合は病院の先生がかなり注意深く発症を監視してくれるはずですが、お母さんも次に挙げる症状を感じた時はすぐに先生に相談しましょう。

お母さんに現れる症状は?

TTTSでは羊水が増えることが多く、それにともない以下のような症状がお母さんに出るようです。

  • 急激な腹囲増大
  • 上腹部圧迫感
  • 急激な体重増加

治療方法は?

分娩

すでに赤ちゃんが分娩しても生きられる状態であれば、産んで新生児治療します。

羊水除去術

血液を受け取る側の赤ちゃんの過剰になった羊水を針で抜く手術です。定期的に何度も行う必要があります。

胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術

簡単に言うと、双子の間で行き来する血液を調整するために血管をレーザーで焼いて塞ぐ手術です。

この手術によって流産してしまう場合も10%ほどあるようで危険性を伴いますが、成功すれば、羊水除去術より死亡率も後遺障害残存率も低い治療法です。

以前は先進医療で保険適用外でしたが、今は保険が適用されます。

内視鏡を使った難しい手術なので、実施できる病院は限定されるようです。

思ったこと

MD、MMツインの場合は10%の割合で起こります。バニシングツインも15%ほどの割合で起きるし、やっぱり双子ってリスクが大きいな、と思わされます。両方とも予防もできません。

ただTTTSの場合はバニシングツインと違って、治療の方法があるのでMD、MMツインと診断された場合は、きちんと検診に行って注視することが大事ですね。

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