広島県立美術館 彫金家清水南山展に行ってきた。

美術オンチが見る伝統工芸

わたくし、美術芸術オンチでありますが、広島県立美術館に清水南山展を見に行きました。平山郁夫の大伯父だそう。

清水南山について(wikipedia)

彫金とは金属に彫り物をする伝統的な工芸だそうです。その作品の多くは非常に細かい技巧が凝らしてあり圧巻なんですが、照明が暗くて見づらかったです。大きな作品はきちんと見えるんですが、なんか彫金とか金属類の工芸は小さいもののほうが佇まいが良いので、作品によってもうちょっと照明を明るくしてほしかったです。

技巧のことはよくわからないままに、なんとなく綺麗じゃのーと思って楽しみました。展示場の中にはところどころに南山のエピソードなどが文字で書かれて貼られていて、それを読むのも楽しかったです。

一本一本の線よりも全体を重視する、という話は南山以外の人も良く語っている印象です。部分最適より全体最適。漫画家の丸尾末広も1コマの絵より、コマが複数集まったページという単位を重視して描いていると言うとりました。

南山は自身が活動した明治から昭和初期という時代においても、伝統派として扱われていたようで、新しい表現を模索する若い人に対してのコメントを求められることもあったよう。南山は以下のように言っています。

「若いものは若いものらしく、時代に即して活発に行動するほうがよい」(うろ覚え)

僕は現在39歳ですが、若い人達を「ゆとり世代」とひとくくりにして小馬鹿にするようなことをしないように、気をつけていきたいところです。

もうひとつ「そういうものか」と思った南山の言葉。

「衣食の安定を欠いて、どうしたものかと考えるところに進歩がある。貧乏と美術は裏合わせだ」(うろ覚え)

死地に陥れて後生く、ということでしょうか。

年表には太平洋戦争の終戦日の一日前の1945年8月14日に正四位に叙せられる、と書いてあったんだけど、そんな時にまで位階をあげたりするような機能が国として動いていたことに驚きました。

スポンサーリンク
レクタングル(大)01

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)01